こんばんわ!
ハマバン店主のシローです。
今日は15時に作業が終了したので、
秘密の実験です。
鈑金部門から貰った事故パネルで
磨き実験を実施。
アルファロメオのフェンダーです
( ´ ▽ ` )ノ
こんなに損傷してるから、
交換になりますわな…
さてさて、
今日は塗装の膜厚について
話そうと思います。
当店HPでも、頻繁に出てくる
「膜厚」という言葉。
読んで字のごとく、塗膜(塗装)の厚みですね。
この塗装の厚みですが、
我々、コーティング店や磨き屋さんにとって、とっても重要な要素となります。
膜厚なんて、どうやって
測るの⁉︎
と思われるでしょう。
それには、
こんな便利なものがあります。
膜厚計ですね(^∇^)
定価12万程します…
高いですが、
でも絶対必要なんです!
簡単に言えば、
塗装は基本的には2層が多く、
色としてのベースカラーと
ツヤ・耐候性をもたらすクリアの
2層があると思って下さい。
(細かく言えば、1層、3層などなど多岐に渡ります)
我々のような磨きに関わる仕事では、
上記の「クリア」といわれる
部分をポリッシャー等で磨きあげ、
キズやダメージを取り除き、
フレッシュな状態にして
コーティング作業を行ないます。
しかし、このクリアには
膜厚の限界がありますヽ(´o`;
要は、このクリア層を
全て磨いてしまったら、
下のベースカラーが
むきだしになり、
明らかにツヤがなく、
違和感ありの状態になります。
そこで、活躍するのが膜厚計。
例えば、このアルファロメオの塗装の膜厚は…
114ミクロンとなっております。
近年の輸入車は、
この辺りの膜厚が多いですね。
虎の巻データ(^.^)から、
この値で、ロメオなら、
クリアの膜厚は、
30〜40ミクロンと推測されます。
しかし、この30〜40ミクロン
磨いてしまったら、
どうなるか、もうお分かりでしょう。
ミニポリ&輸入車対応のコンパウンドで
がんがん磨いていきましょう。
実験パネルなんで、緊張感無しです(^◇^;)
コンパウンドを付け、
がんがん磨いていきます。
(今回のパッドが小さいのはお許し下さい、あと実験なんで、マスキングしてないのもお許し下さい´д` 😉
一気に103ミクロン。
まだツヤはあります。
さらに磨き、約93ミクロン。
まだまだツヤあります。
さらに磨いていくと、
バフが黒色に!( ゚д゚)
つまり
クリアが剥がれちゃいました(._.)
明らかにツヤがないでしょ?
膜厚は、
膜厚は、約77ミクロン。
最初が、114ミクロン。
結果 クリア層は
約37ミクロンということになります。
要は、我々はプロとして、
このようにクリア層の膜厚を考えながら
磨いていかなければなりません。
中古車販売店や、ディーラー等等、
(同業でさえ…)
安易に、ツヤだし程度のポリッシングを
行う業者が多いですが、
我々からしたら、
「無謀」としか言えませんね。
膜厚は、メーカー、国産車、輸入車でも、また車のグレードでも変わってきます。
一番怖いのが、近年の国産車の
小型車、中型車クラス。
クリア層が15ミクロン〜くらいしかない
車が多々あります。
そんな車を、膜厚計なしで、
磨こうとは思いません…´д` ;
あと、例えば
クリア層が30ミクロンあるとして、
ギリギリまで磨いてはいけません。
クリアが薄くなるにつれ
耐候性が無くなっていきますので´д` ;
車種、ダメージの状況、オーナー様のご希望にもよりますが、
初回は1ミクロン〜5ミクロンに留めるべきでしょう。
秘密の実験は、
ペーパーがけまで
及びました。
あまり実施したくない
作業ですよね´д` ;
長々となりましたー(^.^)
膜厚は、
お客様にも知ってもらいたかった事です。
参考になれば!^_−☆
ではでは
今日はこの辺でー(^ー^)ノ